いまでこそ海外も含め
バイク・メーカー各社は
V型4気筒のエンジンを積んだバイクを作っていますが、
1980年代にはVツインのバイクは有っても
V4を心臓とするバイクは
HONDA以外にはありませんでした。
1969年に発表された
HONDA CB750K0以降、日本の各社は多気筒、特に
直列4気筒の
バイクを
高性能バイクの代名詞として製造していました。
しかし、そうした状況は海外から
エンブレムを取り替えてもどれがどれだか判らないと揶揄されました。
Kawasaki Z1 ( 1972年式 空冷DOHC直4 900cc )
Suzuki GS750 ( 1977年式 空冷DOHC直4 750cc )
YAMAHA XJ750E ( 1981年式 空冷DOHC直4 750cc )
当然、
独自性を重んじていた
当時のHONDAにとっても面白い状況ではありませんでした。
そこで新しい技術を持つ
独自性の表現として選ばれたのが
V4エンジンだったのです。
HONDA CB750K0が
4気筒になったのは世界GPを席巻していた当時、HONDAが得意としていた
高回転高出力を実現する手段として
自然発生的に生まれて来た技術でした。
HONDA CB750K0 ( 1969年式 OHC空冷直4 750cc )
HONDA RC181 ( 1967年式 DOHC空冷直4 500cc )
動く部品が
小さく軽くなれば部品に働く
慣性力が減り、高速で回転したり振動したりする場面でも
抵抗が減るからです。
それを
量産車に
応用したのが
CB750K0でした。
しかし、V4の場合、事情が全く違っていました。
まずは開発すべき
独自性に満ちた量産車ありきだったのです。
それが
V4エンジンを積んだ
VFシリーズでした。
(
この項続く)
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