1984年、
TTフォーミューラ1レースは排気量の上限が
750ccに変りました。
DUCATIはそれにあわせて
TTF1向けの750ccパンタ・レーサーを開発しました。
サスペンションに
フルフローティングリアサスペンションを持つ
DUCATI渾身の作でしたが
フレームの剛性が不足し、今一つ、結果を出せませんでした。
しかし、
1986年、
マルコ・ルッキネリが
ミラノ・ラウンドで優勝しその後の栄光に繋がる結果を出しました。
また、同じ年、
マルコ・ルッキネリは米国の
デイトナBOTTでも
優勝しました。
DUCATI 750F1 (1986年式 851ccにボアアップ デイトナBOTT優勝車)
そして
DUCATIはこの
750FIのレプリカを発売しました。
DUCATI 750F1(1985年式 750cc リア・サスはカンチ・レバー式に変更)
そして下位モデルだったはずの
パンタ系はこの時点で
主力製品の座に着き、ベベル系は廃止されました。
また、
ユーザーがTTF1参戦出来る様にする
特別仕様のモデルも用意されました。
DUCATI 750F1 Montjuich (1986年式 750cc)
DUCATI 750F1 Laguna Seca (1987年 750cc)
DUCATI 750F1 Santamonica (1988年 750cc)
この辺りのモデルは完全に
レーサー・レプリカに分類されますが、
1988年にはTTF1が終わり、
スーパー・バイクレースが始まりました。
DUCATIはこれに対応して
水冷DOHC4バルブの
851を開発、レースにおいては
空冷エンジンから
決別しました。
DUCATI 851 スーパー・バイク・レーサー・プロトタイプ (1987年式 水冷Lツイン 851cc)
もちろんヘッドは
DOHC4バルブ、デスモドローミック機構搭載です。
DUCATI 851 ストラーダ (1988年式 851cc 初期のSBレプリカ)
この
水冷Lツイン・レーサーとその
レプリカの登場によって
空冷Lツインにおいてはレーサー・レプリカは
存在出来なくなったのです。
(
この項続く)
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