「峰風」とともに

minekaze.exblog.jp
ブログトップ

738.竜の卵(4) スズキ RE5

 前回予告したスズキRE51974年に上市されました。

 スズキ RE5 (1974年式)
b0076232_9445970.jpg

【仕様】 水油冷シングルローターRE 497cc

      最高出力 62ps/6500rpm  最大トルク 7.6kgm/3500rpm

      乾燥重量 230kg

      デザイン ジウジアーロ

ジウジアーロのこのバイクに対するコンセプト筒型でした。
b0076232_119588.jpg

それが一番良く表れていたのが茶筒と呼ばれたメーター・ボックスでした。

このバイクが国産で唯一量産されたRE搭載市販バイクでした。

前回取り上げたYAMAHA RZ201 や KAWASAKI X99 に比べると
エンジン部分がずっと複雑です。
b0076232_10103086.jpg

 RE5 エンジン左
b0076232_10122691.jpg

 RE5 エンジン右
b0076232_10134634.jpg

ヤマハカワサキ車のエンジンが普通のバイクと遜色のないコンパクトさに纏まっているのに比べ、
スズキ RE5のエンジンはまるで動物の贓物を思わせる複雑な姿をしています。

これは単に見た目だけのものではなく、REの欠点を補っていった結果、補機類の塊になってしまった結果です。

冷却系も高い発熱量に対応して水冷を採用していますが、そのラジエター容量
通常のバイクより大きな物が必要でした。

比較的コンパクトな車体に対し不釣合いな位、大きなラジエターを装備しています。
b0076232_10253576.jpg

ローターやエキセントリック・シャフトは油冷を採用したため複雑なオイル循環経路を持ちます。
(純粋な潤滑目的のオイル潤滑方式はウエット・サンプでした。)

RE5市販車とするために行った工夫排気系にも見られました。
b0076232_10363080.jpg

エキゾースト・パイプの前端にメッシュがかけられた開口部があります。

これは内臓された本当のエキゾースト・パイプを走行中、ラムエア・システム強制冷却するための
ものなのです。

今まで見てきた様に、REをバイクに装備するのは比較的簡単に出来ても、それを市販車として熟成させてゆくと信頼性の向上のためメカニズムがどんどん複雑になり、RE本来のシンプルさや軽量さが失われてゆく結果と
なりました。

 RE5500ccクラスでしたがREをレシプロエンジンに換算した時の排気量は750cc相当となり、
当然、その性能750ccクラスを狙っていました。

しかし、実現出来た最高出力は62ps/6500rpm装備重量は250kgを超えてしまって最高速度
190km/hがやっとという状態では人気が出るはずも無く生産は終了しました。

それでも内外合わせて6000台売ったというのは良く健闘したと私は思います。

スズキ RE5が不調に終わったのは国内自主規制排気量の750ccに拘ったからではないでしょうか。
b0076232_11115134.jpg

 次は750ccの排気量に拘らなかったバン・ビーンノートンについて取り上げてみます。
                                                     (この項続く

(クラシック・バイク・ブログ 「クラシックで行こう!」 はこちらから )
[PR]
by SS992 | 2012-01-18 21:00 | 憧れだった美女達