今年からまたモトGPのレギュレーションが変わるはずです。(上限 4st 800cc)
これはWGPを環境問題から2stをやめ 4st に移行しよう。
馬力競争に歯止めをかけよう、と言う目的のモトGPに変えたのは良かったのですが
馬力競争はかえって激化してしまったため更に排気量を下げて馬力競争を
押さえようと言う考えだと思われます。(現在推定馬力はどこも240hp以上です。)
HONDA RC211V
HONDAのRC211Vは他社とは大きく異なる特徴を持っていました。
V型5気筒と言う前代見聞のエンジンを積んだのです。そして990ccの最終年、
2006年には前3気筒は直接ライダーが電子制御し後ろ2気筒はライダーの前3気筒の
操作に合わせて最適のパワーが出る様、バイク自身が制御すると言う
正に人馬一体のマシンになったのです。
YAMAHA YZR-M1 (2005年)
990cc 直4エンジン
240hp以上
呼称の「M」は技術開発を
市販車にフィードバックする
「使命」とモトGPを制する
「使命」を示します。
YAMAHA YZR-M1 (2006年)
SUZUKI GSV-R 990cc V型4気筒 220hp以上。
SUZUKI GSV-Rとケニー・ロバーツjr
父は
YAMAHAで名を成し、息子は
SUZUKIで名を成すのでしょうか。
kawasaki ZX-RR (2006年)
kawasaki にとってWGPは20年振りでした。
そしてマシンもないのに
復帰だけが決まっていました。
やれる事はSBKをベースに改良してゆくしかありませんでした。
アッパーカウルの真ん中に鯉幟の様にあいた巨大なラムエアダクトの取り入れ口と
巨大なシートカウル、その姿に相応しい豪快な走りで観客を沸かせました。
最終型となった2006年型はマスの集中を徹底しガソリンタンクはシートの下にまで
延びました。 マスの集中化にはV型エンジンの方が有利ですが
kawasaki はやはり
直4にこだわりがある様です。
そしてHONDAと同じ様に2気筒は人間が2気筒はバイクが操っているのです。
マスの集中、エンジンコントロールの機械補助、そしてグリップの良いタイヤと不等間隔爆発、
この辺りが今のモトGPマシンを語るキイワードだと思います。
ただ私はエンジンコントロールが機械補助を受ける今の方式ではもはやマシンではなく
文字通り
鉄馬と呼ぶのが相応しい様な気がします。
バイクと呼ぶならエンジンコントロールは全て人間がすべきだと私は思います。
でもモトGPマシンの進化には非常に興味があり、これからが楽しみです。