「峰風」とともに

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カテゴリ:憧れだった美女達( 294 )

726.フレーム・ビルダー リックマン

 1960年代HONDA CB750 K0 に始まる高性能日本車の攻勢欧米のバイク・メーカー
存亡の危機に存していました。

しかし、当時の日本車は動力性能は勝れていても操縦安定性や乗り味といった数字に表れ難い所に
欠点
を多く持っていました。

また、大手メーカーコスト面で妥協せざるを得なかった部分を補う事をビジネス・チャンスとする会社
ありました。

それがフレーム・ビルダーと呼ばれる会社でした。

一番、有名なのはビモータです。

 ビモータ HB-1 (1974年式 空冷4st HONDA CB 750 K0のエンジンを使用)
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このバイクは完成車として販売されたのでは無く、下図の様な状態で販売されました。
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ビモータはこの後、完成車として製品を販売する様になりました。

他のフレーム・ビルダー達も大手が手掛けられない贅沢な素材と惜しみない手間を掛けて芸術品の様な
モデルを送りだしました。

そんなフレーム・ビルダー達の中でも特に有名なのが今回取り上げるリックマンです。

リックマンは元々、トライアンフノートンスペシャル・フレームを作っていました。

 リックマン・トライアンフ
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 リックマン・ノートン
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 リックマン・カワサキ・トリプル (空冷 2st 3気筒 500?750?cc)
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この後、HONDA CB750 K0の発売を受けてそれのスペシャル・フレームを手掛けます。

 リックマン・ホンダ 750s (1975年式 空冷 4st OHV 直4 750cc)
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基本はそのままにカフェレーサー風カウルを纏ったモデルも作られました。
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またKawasaki Z1Z1000のエンジンを積んだモデルも作られました。

 リックマン・カワサキ900
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 リックマン・カワサキZ1000
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良く見るとHONDA用のフレームもカワサキ用のフレームも殆ど変わりがない様に見えます。

それだけ許容力の大きな高性能フレームだったのです。

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by SS992 | 2011-12-05 21:00 | 憧れだった美女達

723.空冷Lツインへの憧憬 (追記-1) もう1つのレーシング・パンタ

 空冷Lツインについての考察は前回で終わりましたが、今回の調査中に判った新事実
ありましたので、それを紹介したいと思います。

記事No.709 レーシング・パンタの活躍で私は「パンタ系レーサートニー・ラッターという名手を得て
1981年から1984年までの4年間、マン島フォーミューラTT2優勝し続けました。」と記述しました。

そしてその画像掲載しました。
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今回の連載の取材先として私はDUCATIミュージアム(Net)を多用しました。

そしてこのレーシング・パンタの記事を書く時もDUCATIミュージアム(Net)の内容を参考にしました。

そうしたら博物館展示されているレーシング・パンタ上図のものなのですが、解説に出て来る
レーシング・パンタ後部サスペンションが二本ショックの全く別物なのです。
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一台はパンタSL風、もう一台はNCR・レーサー風でした。

これは一体、どうした事か?とNet上を調べ回りました

その結果、1981年以降、トニー・ラッターが駆ったレーシング・パンタTTF2用リア・サスが
モノ・ショック
でしたが、それ以前、1980年500ccパンタSLを用いてレーサーが作られていた事が
判明しました。

 DUDATI 500 パンタSL (1978年式 空冷Lツイン500cc コグド・ベルト ベース車両 )
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 DUCATI 600 レーシング・パンタ TYPEー1 (1980年 600ccへ排気量増)
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ほとんど、500パンタSLそのままです。(ガソリン・タンクとシート・カウルはNCR製?)

 DUCATI 600 レーシング・パンタ TYPE-2 (1980年 600ccへ排気量増)
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こちらはガソリン・タンクやカウル1978年マン島TTで活躍したNCRレーサーの物が使われています。
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この2モデルはフレームを構成するパイプが直線でないトリレス・フレームの原型と言うべきものを
使っていますが、スイング・アームの取り付け位置エンジン後端に変っています。

 DUCATI 500 パンタSL フレーム
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また、エンジンにもベベル系からパンタ系に変る過渡的な姿が見て取れます。
 DUCATI 500 パンタSL エンジン
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コグド・ベルトのカバーにまで冷却フィンが刻まれています。
これはレーサーでも600SLには見られない特徴なのであくまでも過渡的なものだったと思われます。

そして私がこの2モデルに注目したのはこれらが試作的なものではなく、本格的レーサーとして製作されたと考えられる事です。
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(ライディング姿勢から見てこのマシンに乗っているのは明らかにトニー・ラッターです。)

また、ある程度のが作られた様です。(市販レーサー?)
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レーシング・パンタの活躍資料により1981年とするものと1982年からとするものがあり、混乱しました。

それにトニー・ラッター1981年に乗ったマシンは500パンタSLのスペシャル・マシンだったとする記述もありました。

総合して考えるとパンタSLは最初500ccで1981年にトニー・ラッター600ccに改造されたスペシャル
・マシン
で結果を出し、それを受けてDUCATI600パンタSL販売したと考えるのが順当かと思われます。

 DUCATI 600 パンタ SL (1981年式 空冷Lツイン600cc コグド・ベルト)
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イタリアン・レッドを纏ったこのマシンは立派なレーサー・レプリカだった訳です。

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by SS992 | 2011-11-23 21:00 | 憧れだった美女達

722.空冷Lツインへの憧憬 (16) 新たなる展開ー2

 <ハイパー・モタード

マルティン・ストラーダの次に開発されたのがハイパー・モタードでした。

 DUCATI ハイパーモタード1100S (2007年式 空冷LツインDS 1098cc)
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このモデルも基本的にはオン・ロードですが、マルティン・ストラーダとは違い、極力、余計な装備は
省かれています


 ハイパー・モタードのフレーム
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この結果、シングルに比べれば重い空冷Lツイン1098ccの排気量を得た事もあってモタードとして軽快な運動性を得る事が出来ました。
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DUCATIの空冷Lツインベベル系750ccから始まり、ハイパー・モタード用1100DSエンジンまで
40年に渡り使われ続けて来ました。

しかし、空冷エンジンのみまらず、ガソリン・エンジンを取り巻く環境は日に日に厳しくなってきています

そう遠くない将来消滅する運命は避けられないでしょう。

でもDUCATIの空冷Lツインが見せてくれた限りない可能性は例えガソリン・エンジンが消えても、
それを作り出した技術者の魂として新たなる技術を生み出す者勇気希望を与え続けるのです。
                                                          (この項了
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by SS992 | 2011-11-19 21:00 | 憧れだった美女達

721.空冷Lツインの憧憬 (15) 新なる展開-1

DUCATI マルティン・ストラーダ1000

 DUCATIは一部の例外を除いて基本的には完全なオン・ロード・バイクのみを扱って来ました。

例外
 DUCATI スクランブラー350 (1971年式 空冷OHC単気筒350cc デスモ)
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他にも200ccスクランブラー(1959年)、250ccスクランブラー(1962年)、
450ccスクランブラー(1969年デスモ)、レゴラリータ(空冷2st125cc)などがありました。

しかし、2003年、新たなツーリング・バイクを目指してマルティン・ストラーダ(多様な道)が発売されました。

 DUCATI マルティン・ストラーダ1000sDS (2005年式 空冷LツインDS 992cc)
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(1000sDS仕様でないものが2003年から販売されました。)

このバイクは決してDUCATIらしいスタイリッシュさはありませんでしたが、大きなカウルによる確実な
防風効果、自然で楽なポジション、シート後ろにまで達する大容量の燃料タンク等、今までのDUCATIの
ツーリング・モデル
無かった特徴で人気を博しました。

そして2007年には後述するハイ・パーモタード1098ccエンジンを積んだマルティン・ストラーダ1100sDSが発売されました。

 DUCATI マルティン・ストラーダ1100sDS (2007年式 空冷LツインDS 1098cc)
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このバイクはマルティン・ストラーダ(多様な道)と呼ばれていましたが、基本的にはオン・ロード・モデルです。

ダートも走れなくは無いという程度でタイヤもオン・ロードを履いています。

しかし、これはDUCATIだけでなく他社でも同じ様なもので完全なブロック・タイヤを履いているのは
モトクロッサーか、そのレプリカのみです。

先にあげたDUCATIのスクランブラーもタイヤはオン・ロードが標準装備でした。

また、このバイクが生まれた背景にはDUCATIがカジバ・グループの傘下にあった時期があった事
大きく影響していると考えられます。

 カジバ・パリ~ダカール・レース優勝車(1994年)
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 カジバ エレファント900 (1993~1995年 空冷Lツイン904cc 上記ベース車両)
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この車両のエンジンはDUCATIの空冷Lツイン900cc(パンタ系)でした。

DUCATIは会社は違っても自社の空冷Lツインエンジンオフ・ロード用にも使えると言う自信
持ったのでしょう。

この事実を受けてマルティン・ストラーダは開発されたのです。

しかし、ユーザーのモア・パワーの要求マルティン・ストラーダ水冷エンジンを積まざるを得なくさせたのです。

 DUCATI マルティン・ストラーダ1200 (2010年式 水冷Lツイン 1198cc)
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                                                         (この項続く
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by SS992 | 2011-11-15 21:00 | 憧れだった美女達

720.空冷Lツインへの憧憬 (14) モンスターの登場と発達

 ここまで触れませんでしたが、1993年DUCATIの歴史を大きく変えた年でした。

空冷Lツインエンジン水冷・スーパー・バイクフレームが組み合わされて新モデルが生まれたのです。

それがモンスターM900でした。

そうする事でデザインの自由度が増せるのが採用の理由でしたが、そもそもSS系空冷Lツイン・エンジン851ストラーダの水冷Lツイン・エンジンも元々はパンタ系エンジンだったのでマウント位置が全く同じ
だったから出来た芸当です。

 DUCATI モンスターM900 (1993年式 空冷Lツイン904cc キャブレター仕様)
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 851ストラーダのフレーム
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登場当時は賛否両論だったモンスターでしたが、高性能楽なポジション比較的安価な価格設定
あって着実にユーザーの心を掴みました。(安定性は良くなかった様ですが・・・。)

2000年SS900フェール・インジェクション(F.I)になったのに合わせモンスターM900F.I
されました。

 DUCATI モンスターM900S (2000年式 空冷Lツイン904cc F.I )
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2000年にはフレームST系に変りました。

 ST系のフレーム
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ST系のフレームに変えた事で車体が少し大柄になり、前傾姿勢は強まりましたが、安定性は増しました

また、2003年にはSS1000DSのエンジンを積んで排気量が増えました

 DUCATI モンスターM1000 (2003年式 空冷LツインDS 992cc F.I )
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また2005年にはスイング・アームが片持ちS2Rに進化しました。

このモデルからモンスターのガソリン・タンク樹脂製になりました。

 DUCATI モンスターM1000S2R (2006年式 空冷LツインDS 992cc)
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ここでは取り上げませんでしたがモンスターにはSBの水冷エンジンを積んだモデルもありました。

しかし、2009年空冷LツインDS1100ccエンジンを積むモデルが出て水冷モデル消滅しました。

 DUCATI モンスターM1100 (2009年式 空冷LツインDS 1098cc)
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このモデルからはフレームも新型の専用に変りました。
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このフレームはなんと!MotoGPで活躍するデスモセディチ初期型(レプリカ)のフレームの応用でした。

 DUCATI デスモセディチRR (2006年式 水冷L4 990cc)
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 D・S フレーム
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確かにエンジン上部にフレームが繋がる新モンスターデスモセディチRR同じ構成です。

ここにもモンスターを主力商品と考えるDUCATIの姿勢が表れています。

2006年に消えたSS(スーパー・スポーツ)はネイキッドにその姿を変えましたがその血筋は脈々と
受け継がれていたのです。

 DUCATI モンスター1100EVO (2011年式 空冷LツインDS 1098cc)
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 DUCATI モンスターM1100 (2009年式 空冷LツインDS 1098cc)
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 DUCATI モンスター1100EVO (2011年式 空冷LツインDS 1098cc)
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その装備充実していてABSはもちろん、トラクション・コントロールまで着いています。



そしてSSからモンスタースピン・オフした事がDUCATIの新モデル展開大きな影響を与えたのでした。

                                                          (この項続く
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by SS992 | 2011-11-11 21:00 | 憧れだった美女達

719.空冷Lツインへの憧憬 (13) スポーツ・クラシック・シリーズー3

 < GT-1000 >

 ベベル系では一番最初に発表されたGT750でしたが、これに対応するGT-1000
ピエール・テルブランチ氏一番時間を掛けてデザインしたそうです。

 DUCATI GT-1000 (2006年式 空冷LツインDS 992cc)
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 DUCATI GT-750 (1971年式 空冷Lツイン750cc ベベル)
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 DUCATI GT-1000 (塗装カスタム)
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このGT-1000はスタイルは平凡に見えますが塗装を変える事で様々な顔を見せます。

 ツートン・カラータイプ都会的です。
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でも一番似合ったのはオリーブ・グリーンでした。
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そしてスポーツ・クラシックのほとんどのモデルが廃盤になってもGT-1000のツーリング・モデル
生き残って最後のSSの魂を残しています。
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SS系においてもノン・カウルのモデルだけが残ったのです。
                                                         (この項続く
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by SS992 | 2011-11-07 21:00 | 憧れだった美女達

718.空冷Lツインへの憧憬 (12) スポーツ・クラシックー2

 < スポーツ 1000  >
 ポール・スマート 1000 LEと同時に発売されたのは スポーツ 1000 でした。

 DUCATI スポーツ 1000 (2005年式 空冷Lツイン DS 992cc)
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スポーツ 1000 リア・ビューポール・スマート 1000LE と同じです。

 DUCATI 750スポーツ (1972年式 空冷Lツイン750cc ベベル)
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旧750スポーツバー・エンド・ミラーが特徴でした。

DUCATI 750スポーツ カフェ・スタイル (1972年式? 空冷Lツイン750cc ベベル)
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このモデルに対応するものとしてスポーツ 1000S が設定されました。

 DUCATI スポーツ1000S (2007年式 空冷LツインDS 992cc)
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この型はカバーを外すとタンデム・シートが表れます。
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二人乗りを前提としてモノ・ショックツイン・ショックに変えられたのです。

日本では販売されませんでしたがスポーツ 1000ビポスト仕様がありました。
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こちらもツイン・ショックに変えられていました。

またポール・スマート 1000LE と同じくフル・カウルオプションで用意されていました。
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ここでも同じくフル・カウル標準装備では無くなったのです。
                                                         (この項続く
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by SS992 | 2011-11-03 21:00 | 憧れだった美女達

717.空冷Lツインへの憧憬 (11) スポーツ・クラシック・シリーズ-1

 < DUCATI ポールスマート1000LE >

DUCATI次のSS系スポーツ・クラシック・シリーズとして発表しました。

これはベベル系のスポーツ・バイクに対するオマージュでした。

 DUCATI ポール・スマート1000LE (2005年式 空冷LツインDS 992cc)
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これはイモラ・レプリカ、750SSイメージしたものでした。

 DUCATI 750SS (1973年式 空冷Lツイン ベベル)
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しかし、全く同じではつまらないので右にマフラー左にリア・サスと分けて装備しました。
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フル・カウルはオプションで用意されました。
 
 DUCATI ポール・スマート1000LE フル・カウル (2005年式 空冷LツインDS 992cc)
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 DUCATI イモラ・レーサー (1972年 750cc ライダー:ポール・スマート)
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フル・カウル仕様はこの姿を見事に再現しています。

DUCATIはもはやスーパー・バイクのレプリカ以外フル・カウルを標準装備する事をやめたのが判ります。

                                                          (この項続く

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by SS992 | 2011-10-30 21:00 | 憧れだった美女達

716.空冷Lツインへの憧憬 (10) SS系のたそがれ

 前回、記した様に1998年、900SSはフル・モデル・チェンジを受け、SS900に換わりました。

 DUCATI SS900 (1998年式 空冷Lツイン904cc)
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また、この前年、1987年DUCATIスポーツ・ツアラーST-2も発表しました。

 DUCATI ST-2 (1997年式 水冷Lツイン944cc)
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ST-2が発売になる前はこのテリトリーは907I.E.PASOがカバーしていましたが、
 
 DUCATI 907I.E.PASO (1991年式  水冷Lツイン907cc)
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ST-2は907I.Eよりスポーツ性が高く、900SSのカバーしていた領域のかなりな部分を補えるので、
SS900はよりスパルタンなコーナリング・マシンに生まれ変りました。

エンジンバルブ・タイミングの見直し、吸気ポートのストレート化エキゾースト・システムも全面変更、
燃料供給もFI化され、レスポンスの向上と高回転高出力化が図られました。

フレームトリレス構造も見直し、大幅に剛性を上げかつ、マスの集中化を達成しました。

ヘッド・アングルを1°起しホイール・ベースは15mm短縮されよりクイックなハンドリングになりました。

さらにこうしたジオメトリーの変更をより有効にするため、ライダーのポジションもより前傾度の強い
スパルタンな物
に変りました。

900SSと比べるとSS900シート高は40mmも上げられ、ハンドル位置は10mmも下げられたのです。

さすがにこのポジションはきつ過ぎてユーザーから不満が出たのでしょう。

2000年にはマイナー・チェンジを受け、ハンドル位置は12mm上げられました。

 DUCATI SS900 (2000年式 空冷Lツイン904cc)
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話は前後しますがSS900デザインは新進気鋭のピエール・テルブランチ氏が行いました。

彼のデザイン個性的でしたがそれ故、一般受けしなかった様です。

特にハーフ・カウル仕様はフル・カウル仕様より重々しく評判が悪かったのは確かです。
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斜め後から見ると少し見栄えがしますが・・・。
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私はSS900は彼が1992年にデザインしたスーパー・モノオマージュだったと思います。
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だからレプリカではないのにここまでレーサー的なポジションを設定したのではないでしょうか?

また、フル・カウルの方が似合っていたのもこの為かもしれません。

この後SS900SS1000DSモデル・チェンジされよりトルクフルになって乗りやすくなりました。

私もバイク屋のオヤジさんから「SSは992ccになって初めて完成した。」と言う言葉を聞いた事があります。

しかし、一度離れたユーザーを呼び返す事は出来ず、SS2006年式を最後に廃盤となりました。

 DUCATI 1000DS (2006年式 空冷Lツイン992ccDS)
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(フレームも車体色と同色になり、オシャレになりました。)

しかし、SS系はまだ終わった訳ではありませんでした。

                                                     (この項続く
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by SS992 | 2011-10-26 21:00 | 憧れだった美女達

715.空冷Lツインへの憧憬 (9) Net と レーサー・レプリカ

 ベベル時代MHRは本来1978年のマイク・ザ・バイク、マイク・ヘイルウッドのマン島TT優勝を記念して
発売されたイメージ・レプリカでした。

DUCATI NCRレーサー (1978年 マイケル・ヘイルウッドのマン島TT優勝車)
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 DUCATI MHR (1979年式 空冷Lツイン900cc ベベル)
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当時はフル・カウルの市販車が皆無だったので人気がありましたが、今の目で見ると不満が残ります。

 DUCATI NCRレーサー (1978年式 空冷Lツイン900cc ベベル)
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そこで熱心な人はコツコツとカスタムしてMHRからRを取り去る努力をしました。
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この辺りはDUCATI社自体でも同じ思いだった様で、1998年ミュンヘン・インターモトプロト・タイプ
発表されると発売に対する問い合わせが殺到しました。
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(この斬新な試みは最終的には採用されませんでしたが・・・。)

1999年ボローニャ・ショー2000年1月1日販売開始、限定2000台の発売のアナウンスが流れると販売開始当日DUCATI本社のサイトがパンクしてしまう程の申し込みがあり、初期ロットの500台は
31分で完売
してしまいました。

そこまでの人気を取ったMHeのデザイナーテル・ブランチ氏、SSやスポーツ・クラシック、
ムルティン・ストラーダ、S・B 999のデザイン
で活躍した人です。

 DUCATI MHe900 (2000年式 空冷Lツイン 904cc)
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タコ・メーターしか無い様に見えるのがレーシーです。(速度はデジタル表示)
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カウル・ステイの無いコクピット高級感が漂っています。

しかし、カウルを取り去るとこのモデルのベースが紛う事無きSS系である事が判ります。
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人気沸騰のMHeでしたがこのモデルの最大の欠点はガソリン・タンクの容量不足でした。(8.5Lしか入りません!)

とても山に入ってワインディングを楽しめるどころでは無かった様です。

テル・ブランチ氏自身もこれほど好き勝手にデザイン出来たバイクは後にも先にもMHeだけだと言って
いました。

ここまでデザイン先行で設計されたからこそ、Net販売と言う新しい試みで成功を収める事が出来たのだと
思います。

MHe新しいタイプのイメージ・レプリカだったのです。
                                                         (この項続く
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by SS992 | 2011-10-22 21:00 | 憧れだった美女達