「峰風」とともに

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619.Vツインエンジン (発展)

 やがてバランサー技術も進み、単気筒でも大排気量車が作られる様になりました。

 BSA A10 ゴールド・スター (650cc)
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 ビンセント コメット (500cc)
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但し、1000ccクラスとなると相変わらずVツインの独断上でした。
 ビンセント ブラック・シャドウ (1000cc)
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(コメットのエンジンを2つ組み合わせているのが良く解ります。)

しかし、技術の向上はパラレル・ツインの信頼性をも向上させ、
市販車にもパラレル・ツインが見られる様になりました。

 トライアンフ 6-T スプリングハブ (2気筒 650cc)
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トライアンフのパラレル・ツインは他の単気筒車より僅かに高価なだけでより高性能を示し、人気を博しました。

ここでVツインは過去の物となるはずでしたが、高性能単気筒を組み合わせ、より高性能にする手法が
生まれ、しぶとく生き残りました。(例 ヴィンセント・コメット→ヴィンセント・ブラックシャドウ)

(この項続く)
(クラシック・バイク・ブログ 「クラシックで行こう!」 はこちらから )
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by SS992 | 2010-09-30 21:09 | メカ談義

618.Vツインエンジン (誕生)

 オートバイの始まりが補助エンジン付き自転車だった事は皆さんご存知の事でしょう。

 HONDA カブ F52 (1952年)
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オートバイはこの形式を発展させる事で進化し続けました。

 ノートン 8 (1912年)
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エンジンの形式はもちろん、単気筒でした。

 ジレラ 125 
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しかし、より大きな出力を求めて排気量を拡大して行くと振動の問題が無視出来なくなりました。

 BSA スローパー500 (1928年)
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当時はまだ、振動を中和するバランサーを開発する技術が未熟だったので排気量を単純に拡大するより、
気筒数を増やし、出力を向上させる方法が取られました。

気筒数を増やすには2通りの考え方があります。

Vツインにするか、パラレル・ツインにするかです。
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パラレル・ツインはクランク・シャフトに2つのクランク・ピンが必要ですがVツインは1つで済みます。

しかもエンジンの幅は単気筒に対し、コンロッド 1本分しか増えず、コンパクトに纏まります。

この結果、初期の大排気量バイクにはVツインが多くなったと考えられます。

以前、取り上げたブラフ・シュペーリアもVツインでした。

しかし、90°Vツインはまだ現れておらず、振動対策は充分とは言えませんでしたが、45°位の狭角Vツインは
独特の乗り味があり、特に馬を愛する米国人には絶大な支持を得ました。

 ハーレー・ダビットソン 1000cc(1913年)
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 インディアン・チーフ 1000cc(1920年)
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 ハクスバーナ 500 500cc
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(この項、続く)

(クラシック・バイク・ブログ「クラシックで行こう!」 はこちらで!)
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by SS992 | 2010-09-26 21:14 | メカ談義

番外編 クラシック・バイクブログ 「クラシックで行こう!」の事

 私は思いつくまま今まで記事を書いて来ましたが、617回も記事をアップすると画像の容量が、

心細くなって来たのでももう一つブログを立ち上げる事にしました。

ブログ名は「クラシックで行こう!」です。

分類の基準は大まかに言って「峰風」とともには比較的新しいバイクや技術の事を扱い、

「クラシックで行こう!」はホコリを払っても払い切れない古いバイクや技術の事を扱うつもりです。

また、バイク以外の事(愛猫・他)は今まで通り、「峰風」とともにで記事を発表します。

更にバイクの古さの基準ですが大まかに言って1970年を境に分けるつもりです。

1970年はHONDAのCB750K0が発表された年です。

 HONDA CB750K0 (1970年)
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そして、ここから、新しいバイク文化が世界中に広まって行ったと私は考えます。

 今もまた、バイク界、否、交通手段、全てに電動化の波が押し寄せ様としています。

 MotoCzysz E1pc (2010年)
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この辺りも出来るだけ記事にして行くつもりなので宜しくお願いします。
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by SS992 | 2010-09-24 21:30 | アイサツ

617.STREET BIKERS' って、なかなかアメリカン!

 先日、妻の買い物の付き合いでイオンのショッピング・モールに行った際、時間潰しに寄った
本屋で バイク雑誌を漁っていたら、STREET BIKERS'と言う雑誌に目が行きました。
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他の雑誌はどれも大同小異で私の興味を引くものはありませんでした。

しかし、、STREET BIKERS'だけは少し違っていました。

本来、スーパースポーツ好きな私はアメリカンはあまり興味がありませんでした。

また、STREET BIKERS'は400cc以下の普通二輪を専門に扱う雑誌だったはずで、
これまた、大型バイク好きの私にはテリトリーのハズレの方に位置していました。。

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しかし、今は大型二輪免許も手に入り安くなり、編集方針を変えたようです。

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アイテムやウェアにもかなりページをさいています。

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しかし、やはり、、STREET BIKERS'もバイク雑誌、カスタム車も豊富に載っています。


トライアンフ・ボンネビル (2010年?) を ベースに
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トライアンフ 6T スプリング・ハブ を モチーフとして 作られた、
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'70 TR6 カスタム 等 です。
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しかし、私の興味を引いたのは他の物でした。

皆さんはノーズ・アートと言う物を知っていますか?

 これは主に第2次大戦時、米、英国の戦闘機や爆撃機機首にお守りやパイロットの心意気
現すものとして描かれたヌードの女性像をメインとする数々のアートです。
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STREET BIKERS'にはこの感覚で描かれたピンナップ・ガールやセミ・ヌードの女性を
使った広告
が載っていた事です。

たった2ページの広告ですがそれの引き出すインパクトは並じゃありませんでした。
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①はオンラインショップの広告です。
②は洋書やアイテムのオンラインショップの様です。

しかも、決して下品になっていない、まさにアメリカン!な雑誌に仕上がっていました。

( 追伸 )
この程度だったらヘアヌードや裏DVDの方が良いと思われる向きも居られると思いますが、古来、日本では
直接的表現はヤボとされていました。

 能樂の大家、世阿弥は「秘すれば華なり、秘せざれば華ならず。」と言っています。

簡単に言えば良いものの存在だけ教えておいて、能を見る人に色々想像させる事でより深い感銘を与えると
言う事です。

米国も今でこそ何もかもOKですが、その昔はハリウッドの女優のへそNGでした。

彼等もまた、ワイセツかエロスかの違い、そのギリギリの線で勝負していたのです。
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by SS992 | 2010-09-22 19:27 | 書籍

616.スーパーバイクレースに見るエンジン特性と車体設計(2)

 スーパーバイクレースで活躍したレーサーはその殆どがV2(L2)でV4は以外と活躍していません。

 HONDA RVF750(RC45) 1997年優勝 V4エンジン使用。
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しかし、今年は12年ぶりにV4が活躍しています。

それはアプリリア RSV4です。(第9戦チェコまでの18戦中、9勝しています。 勝率5割!)
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V2(L2)に勝るとも劣らないトラクションを発生するV4エンジンは上限一杯の999.6cc
しかも、90°V型エンジンの長所である一次振動の消去を捨てて、65°狭角V4エンジンを装備しています。
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これはエンジン長を出来るだけ短くし、変りにスイング・アーム長を長くする目的があると思われます。

スイング・アームを長くするとどんなメリットがあるかと言えば、コーナリング時、
スイングアームの沈み込み量を相対的に減らす事が出来、コーナーでアクセルを開けた時
タイヤが路面をグリップする力が抜けず、より早くコーナーを回る事が出来るためと考えられます。

これを専門家はアンチ・スクワット効果が有ると言う様です。

DUCATIの場合、90°L2ですからエンジン長は長く、結果的にスイング・アームの長さにも限界があり、
排気量が1198ccで馬力があっても、コーナリング速度に限界が有ると考えられます。

そのせいか、どうか、判りませんが、DUCATIは2011年、スーパー・バイクから撤退するとの事、
王者の名に掛けての反撃を楽しみにしていたのですが、残念です。
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by SS992 | 2010-09-18 21:35 | レース

615.スーパーバイクレースに見るエンジン特性と車体設計(1)

 1988年に初まったスーパー・バイク世界選手権は初めの2年こそHONDAのRC30が征しましたが、
 HONDA VFR750RR (RC30)
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その後2009年までの20年間、DUCATIが13回の年間優勝を飾っています。

当初のレギュレーションでは年間150台以上販売された4サイクルの一般車両で4気筒は750ccまで、
2気筒は1000ccまでとし、改造範囲も厳しく制限されていました。

 DUCATI 888 SBレーサー
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DUCATIは2気筒だったので1000ccまでの排気量が許されていましたが、敢えて888ccの排気量
レースにのぞみ、成果を上げました。

他社のレーサーと大きく違うのはL型2気筒でピポット・レス・スイング・アームを備える事でした。

L型2気筒は不等感覚爆発によるトラクションの有効利用が出来る反面、エンジン長が長くなり、
そのままではホイールベースも長くなって旋回性が悪くなる恐れがありました。

しかし、DUCATIはスイングアームをエンジンの後端に直に取り付ける事でホイール・ベースを縮める事に
成功し、4気筒の排気量制限とさほど変らない888ccでも結果を出しました。

その後、レギュレーションの変更に合わせて排気量は拡大して行きましたが、
基本的な特徴は維持され続けました。

(現在はピポット・レス・スイング・アームフレームとエンジンを貫通する様に取り付けられています。)

 DUCATI 1198RR(2010年)
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しかし、2010年、そんなDUCATIの牙城を脅かす存在が現れました。

それは同じイタリアのオートバイ・メーカー、アプリリアです。 (つづく)
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by SS992 | 2010-09-14 22:13 | レース

614.ここにもあったトリコローレ! アプリリア・スーパーバイクレーサー

 スーパーバイク世界選手権と言うと、DUCATIのレーサーの歴史と言っても良い位、
DUCATIの強さが際立っていました。
 
DUCATI 851 スーパーバイク・レーサー・プロトタイプ
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しかし、近年になって他のメーカーも力を付けて来てDUCATIの一人勝ちでは無くなってきました。

その中のメーカーにアプリリアがあります。
ベースになったのはRSV4 FACTORY 65°の狭角V4のマシンです。
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実際にレースに出たマシーンは、やはりイタリアのマシン、トリコローレに塗られていました。
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これはメイン・スポンサーがアリタリア航空だったせいですが、

アリタリア航空 B777-200
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挿し色を入れて独自性を出しています。
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実力の方も中々の様で今年のスーパーバイク選手権チャンピオンはアプリリアが取るかもしれません。
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by SS992 | 2010-09-10 21:59 | レース

613. ブラフ・シュペーリア の 幻想

 ブラフ・シュペーリアと言っても今となってはほとんどの人が知らないでしょう。
(英国製オートバイ、オートバイのロールスロイスを名乗る事を許されています。)

ちょっと前なら映画「アラビアのロレンス」に出ていたオートバイと言えば解って貰えたのですが、
今は「アラビアのロレンス」自体、銀幕の彼方におぼろげに見えるだけです。

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 ブラフ・シュペーリアSS100 ジョージⅣ
(ロレンス4台目の愛車、ロレンスは8台目の納車前日、7台目での乗車中、事故にあい、死亡。)
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ブラフ・シュペーリアもまた、全ての乗り物の特性、最大速度の記録更新を目指しました。
 
 ブラフ・シュペーリアSS100 パープル・ブラフ
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191km/h(1937年)の記録を出した車両か、どうかは不明ですが、初期の速度記録車です。

現在の速度記録車とは異なり、蒸気機関車の様な無骨さです。

1000ccのVツインエンジンを後輪リジット(固定)のフレームに積み、前輪はガーター・フォークです。

ガソリン・タンクは後部が絞られた円筒状、そのタンクは金属のベルト、3箇所で止められています。

マフラーが巨大なフィッシュ・テール・タイプでクローム・シルバーに輝くガソリン・タンクと絶妙なバランスを
成しています。

オートバイが純粋に速く走る事だけに専念出来た時代の宝石の様なバイクです。

当時でも非常に高価なオートバイでしたが、現在では約2800万円とデスモセディッチが
2台買える値段がついている物もあります。

 ブラフシュペーリア 8/75 SS100 (6台しか作られなかった希少品)
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 ブラフシュペーリア SS100 (100と言う数字は時速100マイル(約160km/時)の速度を保障する印です。)
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 ブラフシュペーリア SS101 (2009年製)
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この車両は2009年に作られたレプリカです。

今、展示されているのは洋品店のショー・ウインドウですが、実際に走ります。(ロード・テスト済み)

しかもボンネビル・ソルト・フラッツでの速度記録への挑戦も予定されているそうです。

このバイクもまた、早く走るために生まれ、その運命に従ってボンネビルを目指すのです。
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by SS992 | 2010-09-06 21:00 | 憧れだった美女達

612. F4-1000R イタリアン・スーパーバイク選手権獲得 2008年

 旧MVアグスタは世界GPを席巻した歴史を持っていますが、新生MVアグスタにはワークス・チームは
持たず、レースでの実績は殆ど皆無でした。


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しかし、2008年のイタリアン・スーパーバイク選手権ではライダー、メーカーの両タイトルを取得しました。

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MVアグスタがイタリア選手権でタイトルを獲得したのは’73年のG,アゴスティーニ氏のタイトル獲得以来、
実に35年ぶりの事でしたが、F4-1000の潜在能力の高さを窺がわせる成果でした。
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by SS992 | 2010-09-02 21:45 | レース