「峰風」とともに

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738.竜の卵(4) スズキ RE5

 前回予告したスズキRE51974年に上市されました。

 スズキ RE5 (1974年式)
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【仕様】 水油冷シングルローターRE 497cc

      最高出力 62ps/6500rpm  最大トルク 7.6kgm/3500rpm

      乾燥重量 230kg

      デザイン ジウジアーロ

ジウジアーロのこのバイクに対するコンセプト筒型でした。
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それが一番良く表れていたのが茶筒と呼ばれたメーター・ボックスでした。

このバイクが国産で唯一量産されたRE搭載市販バイクでした。

前回取り上げたYAMAHA RZ201 や KAWASAKI X99 に比べると
エンジン部分がずっと複雑です。
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 RE5 エンジン左
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 RE5 エンジン右
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ヤマハカワサキ車のエンジンが普通のバイクと遜色のないコンパクトさに纏まっているのに比べ、
スズキ RE5のエンジンはまるで動物の贓物を思わせる複雑な姿をしています。

これは単に見た目だけのものではなく、REの欠点を補っていった結果、補機類の塊になってしまった結果です。

冷却系も高い発熱量に対応して水冷を採用していますが、そのラジエター容量
通常のバイクより大きな物が必要でした。

比較的コンパクトな車体に対し不釣合いな位、大きなラジエターを装備しています。
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ローターやエキセントリック・シャフトは油冷を採用したため複雑なオイル循環経路を持ちます。
(純粋な潤滑目的のオイル潤滑方式はウエット・サンプでした。)

RE5市販車とするために行った工夫排気系にも見られました。
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エキゾースト・パイプの前端にメッシュがかけられた開口部があります。

これは内臓された本当のエキゾースト・パイプを走行中、ラムエア・システム強制冷却するための
ものなのです。

今まで見てきた様に、REをバイクに装備するのは比較的簡単に出来ても、それを市販車として熟成させてゆくと信頼性の向上のためメカニズムがどんどん複雑になり、RE本来のシンプルさや軽量さが失われてゆく結果と
なりました。

 RE5500ccクラスでしたがREをレシプロエンジンに換算した時の排気量は750cc相当となり、
当然、その性能750ccクラスを狙っていました。

しかし、実現出来た最高出力は62ps/6500rpm装備重量は250kgを超えてしまって最高速度
190km/hがやっとという状態では人気が出るはずも無く生産は終了しました。

それでも内外合わせて6000台売ったというのは良く健闘したと私は思います。

スズキ RE5が不調に終わったのは国内自主規制排気量の750ccに拘ったからではないでしょうか。
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 次は750ccの排気量に拘らなかったバン・ビーンノートンについて取り上げてみます。
                                                     (この項続く

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by SS992 | 2012-01-18 21:00 | 憧れだった美女達

737.竜の卵(3) 孵れなかった竜達

 国産4大メーカーはもちろんREの開発を行いましたが、HONDAは研究程度
YAMAHAとKAWASAKI試作車どまり、唯一、スズキのみが量産車の販売に漕ぎ付けました。

スズキについては次回に譲り、今回はYAMAHAとKAWASAKIの試作車について語りたいと
思います。

 YAMAHA RZ201 (1972年東京モーターショー)
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【仕様】 水冷2ローター660cc 
     最高出力68hp/6500rpm 最大速力190km/h

YAMAHAヤンマーディーゼルと提携してエンジン開発を依頼しました。

その結果、もともとのヴァンケル・ロータリーとは一味違う物になりました。

上画像のシート上、壁面にREの構造概念図(?)が見えます。
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市販を視野に入れた東京モーターショーでの発表でしたが提携したヤンマーでエンジンの信頼性の
確保がなかなか出来ず、おり悪くオイル・ショック
が重なってお蔵入りになってしまいました。

 KAWASAKI X99 (1974年 実走テスト車)
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KAWASAKI1972年NSUとライセンス契約を結び、開発資料を入手しています。

1974年には2ローター896ccのREを試作、ベンチテストで70ps/6500rpmを出しました。

その後の改良で目標値の85ps/6500rpmを達成しました。

直後に実車に搭載して日本自動車研究所高速周回路(谷田部コース)で実走テスト
しています。

しかし、1975年、ここまで順調に来た開発は理由は解かりませんが一時保留となり中止されました。

私が見るとYAMAHA RZ201KAWASAKI X99は後述するスズキRE5に比べて完成度が高い様に
見えます。

しかし当時のスズキの技術がヤマハやカワサキに比べて劣っていたとは考えられません。

ここまで形にした後、実際に市販車にまで仕上げるのが非常に大変だったと考えるのが順当でしょう。

次回は唯一のRE市販国産車スズキRE5でその辺りを見てみたいと思います。
                                                          (この項続く

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by SS992 | 2012-01-14 21:00 | 憧れだった美女達

736.竜の卵(2) ハーキュレス W2000

 世界初の市販ロータリー・エンジン2輪車は西独のハーキュレスW2000です。

 ハーキュレス W2000 (1973年式)
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【仕様】 強制空冷シングル・ローター 294cc 

     最高出力 27ps/8500rpm 

     最大トルク 3.5kg/4500rpm

     最高時速 140km/h

     車重 160kg

当時でも決して突出した性能ではありませんでしたが、そのエンジン・フォルムは新しく、ワクワクするものを
感じさせてくれました。

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エンジンはフィヒテル・ウント・ザックス製 KM914 汎用REをアレンジして搭載していました。

専用のエンジンでなく汎用のものでこの性能が出せたのですからやはりRE可能性に満ちていました。

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ジェット機の空気取り入れ口を思わせる強制冷却空気取り入れ口を持つW2000 (カッコイイ!!)
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当時、高校生だった私はこのエンジン・フォルムに痺れまくったものでした。
                                                     (この項続く
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by SS992 | 2012-01-10 21:00 | 憧れだった美女達

735. 竜の卵 (1) ロータリー・エンジンの誕生

 マツダ(旧東洋工業)の看板として有名なロータリー・エンジンは着想は古く、
1588年にイタリアのラメリーによるロータリーピストン式揚水ポンプが記録に残っています。

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その後、蒸気機関の一種として研究され、蒸気機関の父ジェームス・ワットも開発を試みましたが
失敗、彼が発明したレシプロ式蒸気機関には気密性、耐久性の点で遠く及びませんでした。

その後1938年にフランスのサンソー・ド・ラブーによってロータリー機関の理論飛躍的に
進歩
しましたが、やはり気密性や冷却性に問題があり実用化には到りませんでした。
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1924年、ドイツのフェリックス・ヴァンケル技師(当時20歳)はレシプロ・エンジン往復運動を
回転運動に変換
しているのは非効率であり、エンジンは回転運動のみで完結させるべきだと考えました。
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彼はピストンやバルブの往復運動は高速運転の妨げであり、コンロッドやクランクといった変換機構は
余分なスペース
を生じさせていると考えたのです。
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ヴァンケル・ロータリーが如何にシンプル・コンパクトであるか判ります。

また作動工程も4stより2stに近く、エンジン1回転につき1回の爆発を実現しています。
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かつエンジン作動の各工程を厳密に区分する事が可能なので2stの問題点である混合気の吹き抜けの
問題も吸排気口の位置の工夫によって避けることが出来ました。
         (上の理論図のままでは吹き抜けが起こります。)

しかも出力実排気量の2倍相当の高出力が得られました。

この様にロータリー・エンジンは4stと2stの良いとこ取りをしたエンジンの様に見えました。

しかし、実際は潤滑の問題でガソリンに潤滑油を混ぜる2st方式を取らざるを得ず、排気ガスが汚い
四輪にも共通する事ですが、燃費が悪い排気ガスがマフラーを赤熱させるほど高温であると
いった実用車とするには色々と解決しなければならない問題を抱えていたのでした。

                                                     (この項続く
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by SS992 | 2012-01-06 21:00 | メカ談義

734. あけましておめでとうございます。

 今年辰年バイク界の龍といったら今年はこれでしょう。

 kawasaki ZX-14R (2012年式)
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排気量からいえばもっと大きいモデルもあるのですが、ZX-14Rはそのフォルムといい、
面構えといい、ドラゴンの呼び名が相応しいバイクです。
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またその骨格市販車初のモノコック・フレームZZR1400から受け継ぎ、まさにドラゴンらしい骨格を
持っています。
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その太く力強い排気管から吐き出されるブレスはあたりに轟きわたrます。
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by SS992 | 2012-01-01 00:00 | アイサツ