以前に現MVアグスタの処女作、F4 750について開発の経緯を追ってみましたが
Netを彷徨っているうちに更に初期の開発品と思しき資料が見つかりました。
(http://www.motorcyclespecs.co.za/model/mv/mv_agusta_ferrari.htm)
開発年は1996年、
エンジンは空冷直4DOHC2バルブ、排気量901cc、最大出力118hpです。
5段変速で乾燥重量240kgの車体を加速します。
現在となってはスペック的に驚くべき所は殆どありません。
しかし、エンジンが
空冷で、しかも、DOHC化されているとはいえ、
2バルブであった事。
この構成で最大出力を118hpも絞り出している事。
このあたり、
エンジン開発がフェラーリによるものだったからと言えるものかもしれません。
(フェールタンクに誇らしげに付いている
"カヴァッリーノ・ランパンテ”(跳ね馬)のマークがフェラーリが関与している証です。)
開発の初期段階だったせいで、乾燥重量が240kgと比較的重めですが、そのフォルムは往年の
MVアグスタの面影を色濃く残しています。 (特にエンジンの外観はMVアグスタそのものです。)
現MVアグスタF4は素晴らしいバイクですが、このまま進化して行った姿も見てみたかった気がします。
リア・サスペンションがツインショックなので、もしかすると、F4とは別に
DUCATIのスポーツ・クラシックに相当するシリーズ展開が考えられていたのかもしれません。