人気ブログランキング |

「峰風」とともに

minekaze.exblog.jp
ブログトップ

560, 「ヤマト伝説の継承]

 ディアゴスティーニ社から「宇宙戦艦ヤマトOFFICAL・FACTFILE」が発売になりました。
これは1974年の「宇宙戦艦ヤマト」TV-1から2009年の「宇宙戦艦ヤマト(復活編)」までを網羅した
記録全集です。
b0076232_6244417.jpg

 当然、これは昨年末に封切られた「宇宙戦艦ヤマト(復活編)」とタイアップした企画だろうと思います。
しかし、今のSF作品全てに影響を与えた「宇宙戦艦ヤマト」・・・。
当時、貧乏学生だった私は見たいTV番組があると同じ下宿のTVを持っている友人に見せて貰っていました。

しかし、当時、「アルプスの少女ハイジ」を見る人が多く、ヤマトの第1話は見逃してしまいました。
翌日、大学では友人達がその素晴らしさを興奮しながら語っていました。

悔しさに手土産まで用意してTVを持っている友人に頼みこんで第2話は観る事が出来ました。
サンダー・バード以来観る事の出来なかったメカニック描写に一発でほれ込んでしまいました。

衛星軌道上にいるガミラス高速空母に照準を合わせるヤマトは各砲塔がバラバラに動き、砲身も1門づつ
動いて
しっかりと照準してゆくさまはそれまでに無い勝れた描写でした。

ガミラス高速空母も宇宙空間での使用を前提としたデザインで搭載機が発進する時に滑走甲板を使わず、
艦体に4ヶ所ある発進口から直に発進していました。

こうした本物のメカを知っているスタッフが描くとこうも違うものかと感心しました。

第5話では木星が地表のないガス惑星である事もこの作品が初めて描きました。
最初の脚本家の書いたものではヤマトは地表に降りる事になっていたそうです。

しかし、解っている他のスタッフは木星や土星が地表の無いガス惑星である事を説明、
浮遊大陸と言う奇想天外な設定を捻り出しました。

このおかげでヤマトが波動砲を初めて使うシーンにも説得力が増しました。
敵基地を浮遊大陸毎、破壊してしまう事でヤマトが大きな力を持つ事、
使い方を誤れば大変な悲劇を生む事、を描き切りました。

この後、SFが解っているスタッフと解っていない上層部の間に亀裂が走り、
ヤマトは第2次大戦のパロディと化してしまいましたが
それでも他のアニメや特撮作品に比べればずっと大人の観賞に耐える作品で有り続けました。
b0076232_194208.jpg


さらば宇宙戦艦ヤマト
これは理屈抜きに面白い作品でした。
これで最後の思いを込めて重要キャラクター達が死んでいきます。

ヤマトのテーマは常に一貫して「何が起こっても決して諦めない事!」です。
後のヤマトと違うのは同じ殉職するにしても、任務にベストを尽くしつつ、最後を遂げる、正に人間の生き方に
他なりません。 特攻とは違うのです。 最後の古代と森雪の突撃は特攻と言われてもしかたありませんが
あの場面では、あれしか方法は無かったと思います。
やるだけのことはやり尽くした、それでも戦わなければならないとしたら・・・。

宇宙戦艦ヤマト2
ここでは敵方に魅力ある人物が描かれます。武人としてのズオーダーやデスラーです。
サーベラーの罠に落とされ幽閉されたデスラーは機会を見て脱走します。
それを命懸けで助けるタラン将軍、デスラー救出の為、唯一隻で彗星帝国本体に挑むガミラス戦艦・・・。

その有様を見たズオーダーは言います。「デスラーがお前達の言う様な腰抜けの卑怯者なら、
それを助ける為に部下が命を張るはずがない!お前達はわしを謀っておったな!」と看破します。
これだけの大物の敵は今までいませんでした。

デスラーもヤマトと全力で戦う内に、敵である古代やヤマトに友情にもにた感情を持つ様になります。 
「デスラー、お前は以前はガミラスの未来の為に戦った!今度の戦いは何だ!」と詰め寄る古代。
「ヤマトは強かった。沖田は偉大な艦長だったな・・・。今お前達が見せたものは何だ?
戦いに明け暮れる私には愛する者の姿が見えなかった。 侵略と破壊を繰り返す彼ら(彗星帝国)に比べれば私の心ははるかに君達に近い! 古代戦え! ヤマトなら戦い方は幾らでもある! ガミラス本星での
戦いの時、お前達は天井都市をも攻撃し、地上都市に被害を与えた。 真上と真下・・・。脆いものよのう。」と
彗星帝国攻略のヒントを出して彼は去ります。
しかし、彼はズオーダーにも友情と恩を感じていたため、彗星帝国攻撃の具体案は示さず
ヒントに止めたのは、さすが、としか言い様がありません。

メカの使い方や描写も見所満載でした。 彗星帝国本国艦隊と土方司令率いる地球軍の土星、カッシーニの
隙間での決戦、 ヤマトが率いる地球空母艦隊と彗星帝国戦艦部隊の激闘、・・・あぁ、また観たい。

宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち」・・・ 難波節だよヤマト界は!

宇宙戦艦ヤマトよ永遠に」・・・ 古代と雪が引き離されつつ、互いを信じて戦うと言う基本設定は
                    良かったのですが・・・。

宇宙戦艦ヤマト3」・・・メカ設定に勝れたものが多かったのですが脚本の出来にバラツキが多く、
               残念でした。

               このヤマト3にはヤマトに打ち勝つ敵将軍や切れ者司令官
               出てきました。

                作戦失敗の責任を取って自決するガルマン・ガミラスの技術将校が可哀想でした。

                 冒頭ガルマン・ガミラスに追われたバース星のラジェンドラ号が太陽系に
               逃げ込んでくる所は第2次大戦で大西洋を暴れまわったドイツのポケット戦艦
               「グラフ・シュペー」が中立国である南米アルゼンチンのモンテビディオ港に
               逃げ込んだ事件を彷彿とさせました。

宇宙戦艦ヤマト(完結編)」・・・ヤマトの艦長はやはり沖田が一番でしょう。

                  デスラーの「第7騎兵隊参上!」カッコ良すぎです。

                  沈んでゆくヤマトに言葉なく涙するデスラー・・・これも良かった。

                  その他は言わぬが華の作品でした。

「宇宙戦艦ヤマト(復活編)」・・・現実のヤマトがどうゆう状態で沈んでいるか、解ってしまった
                    今、宇宙戦艦ヤマトの物語は信憑性を大きく失いましたが

                    それにもまして、(完結編)で波動砲を使って自沈したヤマトが
                    復活するのはありえない事です。(素粒子にまで分解されたはす?)

                    それに目を瞑っても艦体が二つに折れた船を修理する位なら、
                    一から作ってしまった方がよほど真実味があります。

                    無責任艦長「タイラー」でも言っていましたが、「ヤマトの心」を
                    サルベージすれば良い
のであってヤマトの艦体
                    意味があるわけではありません。

長々と私のヤマトに対する思いを綴ってきましたが、これは今回、刊行されたファクト・ファイルの意味
語る為に必要だったからです。
もし、このファイルが「宇宙戦艦ヤマト(復活編)」のタイアップ企画としてだけの意味で刊行されたのなら、
原点まで遡ってヤマトの世界を掘り下げる必要はありません
今後まだまだ作られるであろうヤマトの物語一貫性をもたせ、新しいファンにヤマトをより深く理解して
貰うための一里塚です。
これを羅針盤に新しいスタッフは新たなるヤマトの物語を作ってゆく事でしょう。
 「宇宙戦艦ヤマト OFFICAL・FACT FILE」 これもまた人類の生存意義である
文化の伝承の一部なのです。
by SS992 | 2010-02-11 21:22 | アニメ ・ 映画