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「峰風」とともに

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709.空冷Lツインへの憧憬 (5) レーシング・パンタの活躍

 パンタ系レーサートニー・ラッターという名手を得て1981年から1984年までの4年間、
マン島フォーミューラTT2優勝し続けました。
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 前回、私はパンタ系のエンジンはベベル系のエンジンに対するコスト・ダウンを狙ったものだと考察
しました。

しかし、タリオーニ技師の才能は単なるコスト・ダウンに止まりませんでした。

ベベル系をよりリファインした合理的な設計大幅な軽量化高回転化を可能にしました。

これはこのエンジンが非常にレーサーに向いているという事です。

冒頭に記したトニー・ラッターの活躍はパンタ600SLから進化した600TT2マシンが成し遂げたものでした。

そしてこの偉業はエンジンだけが勝れていたから達成されたものではありませんでした。

もう一つの革新、トリレス・フレームの採用が大きな力となりました。

 DUCATI パンタ・レーシングのフレーム
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別名バード・ケイジ・フレームとも呼ばれた、パイプをトラス構造に組んで強度を増した構造です。

レーシング・パンタはこの構造のおかげで軽量のまま必要な剛性を得る事が出来たのです。

もう一つの特徴はエンジン後端にスイング・アーム・ピポットを持つ事です。

これによりエンジン長が長くなるLツインを装備してもホイール・ベースを短く設定出来たのです。

このエンジン、フレーム共に革新的改良を施したパンタ・レーシングTTF1でも活躍しました。 

 DUCAT TT1 750ccレーサー
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                                                     (この項続く

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by SS992 | 2011-09-26 21:00 | 憧れだった美女達