国産4大メーカーはもちろん
REの開発を行いましたが、
HONDAは研究程度、
YAMAHAとKAWASAKIは
試作車どまり、唯一、
スズキのみが量産車の販売に漕ぎ付けました。
スズキについては次回に譲り、今回は
YAMAHAとKAWASAKIの試作車について語りたいと
思います。
YAMAHA RZ201 (1972年東京モーターショー)
【仕様】 水冷2ローター660cc
最高出力68hp/6500rpm 最大速力190km/h
YAMAHAは
ヤンマーディーゼルと提携してエンジン開発を依頼しました。
その結果、もともとのヴァンケル・ロータリーとは一味違う物になりました。
上画像のシート上、壁面に
REの構造概念図(?)が見えます。
市販を視野に入れた東京モーターショーでの発表でしたが提携した
ヤンマーでエンジンの信頼性の
確保がなかなか出来ず、おり悪くオイル・ショックが重なって
お蔵入りになってしまいました。
KAWASAKI X99 (1974年 実走テスト車)
KAWASAKIは
1972年に
NSUとライセンス契約を結び、
開発資料を入手しています。
1974年には
2ローター896ccのREを試作、ベンチテストで
70ps/6500rpmを出しました。
その後の改良で目標値の
85ps/6500rpmを達成しました。
直後に
実車に搭載して
日本自動車研究所高速周回路(谷田部コース)で
実走テストを
しています。
しかし、
1975年、ここまで順調に来た
開発は理由は解かりませんが一
時保留となり
中止されました。
私が見ると
YAMAHA RZ201と
KAWASAKI X99は後述する
スズキRE5に比べて
完成度が高い様に
見えます。
しかし当時のスズキの技術がヤマハやカワサキに比べて劣っていたとは考えられません。
ここまで形にした後、実際に市販車にまで仕上げるのが非常に大変だったと考えるのが順当でしょう。
次回は
唯一のRE市販国産車、
スズキRE5でその辺りを見てみたいと思います。
(
この項続く)
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